その日、野宿の夜に
前回からのつづき
意を決して出発したメキシコシティ。
街に届かず野宿を決め込んだ。当然場所は道路から見えない牧草地の端っこ。
ご飯を食べ、日記を書き、ブログの文章を書いていたとき、人の発する叫び声が牧草地にこだました。
ヒュルルルルル~。 ワオワオワオ~。
やっべぇ。
慌ててヘッドライトとパソコンの電源を落とす。
暗闇ではテントは目立たないけど、中でライトを使ってたらぼんやりと闇の中に浮かび上がる。
みつかったか~?
ゆっくりとテントのファスナーを開け確認してみる。
2~3人の人影が遠くに見える。
その人影はしばらくすると、道路の方に消えていった。
どうする?どうする?
撤収して場所を移すか?でももう辺りは真っ暗。それもリスキーだ。
落ち着いて考えろ。
たぶん相手に僕のテントは見つかっている。
問題は、トイレとかに来た一般市民か、警備に来た警察か、よからぬ連中か・・・
・・・。
とりあえず、貴重品をテントの下にでも隠しておこう。
そこから、パスポートと、トラベラーズチェック(TC)を1000ドル分くらい抜いてテントの中のバックに入れておいた。
こうしておけば最悪襲われても、カードと残りのTCで旅出来るし、TCだったら再発行出来る。1000ドル素直に渡たしこれしかないと言えば命までは取られるまい。
でも、もし強盗目的なら奇声の後直ぐに襲われてるはずだ。そもそも強盗がテントの中に居る人間を襲うのにわざわざ奇声をあげる理由はない。
警察なら、奇声はあげないし、怪しいテントがあったら職質するだろう
ということで、一般人の可能性が高い。
もう行ってしまったし大丈夫だろう
自分を納得させ静かに時を待った。
と、突然静寂が破られテントがライトに照らされた。
しまったぁ~~~~~~~~
道路から離れているけど、騒音で足音には全く気づかなかった。
何かスペイン語で言っているが当然解らない。でもまくし立てる言い方ではない。
えぇーい。こうなりゃなるようになれだ
意を決してテントの外に飛び出した。
すると3っつのライトが僕の顔を照らし、向こうの姿をくらましていた。
このやり方は経験がある。
こいつ等警察だ。
出ると同時に
「すみません。僕は日本人で、自転車で旅してます」とスペイン語で伝えた。
警察もすぐにわかっってくれたようで、僕の顔に当ててるライトをずらしたが、全ての警戒心を解くことなく、その手にはしっかりと拳銃が握られていた。
最悪の事態は間逃れた。だが、警察も厄介だ。
今まで個人的には全然そんなことないが、警察に不当逮捕で賄賂を要求されたとか、殴られたなど、身近なところでそんなことが実際に起きていた。
しかも今回は完全に分が悪い。野宿は当然ダメだし、なんてったってスペイン語がわからない。
なんとか聞き取ろうと努力するが、生半可な返事は己の首を絞めるので、完全に理解出来た事だけに答えていった。
警察は、指で耳を指し、銃を使って撃つ振りをし口で「パンパンパン」と言っていった。
あぁ。完全に脅されてんなぁ。これ。
そらそうだよなぁ。この状況じゃ賄賂取り放題だもんな
次の言葉はきっと金だろうなぁ
と思ったら、後に「牛、牛」と
ん?牛・・・?
あ~。エンティエンド!
なんかこの辺で牛を撃つ奴が居て、その銃声を聞かなかったか?ということらしい。
「いえ。そんな銃声も人も見ていません」
(さっきの奇声は牛を追い込む為この警察が放ったもの)
「そうか。わかった。ありがとな。じゃ」
え?
パスポートチェックは?
賄賂は?
そもそもここで寝てる事咎めなくっていいの?
あっさりと帰っていく警察官をみて、思わずそんなことを言いそうになった。
・・・とっ、とりあえず寝るか
久しぶりの野宿の夜はこうして更けていく・・・。
mexico - Rio Frio 10キロ手前野宿 52キロ
意を決して出発したメキシコシティ。
街に届かず野宿を決め込んだ。当然場所は道路から見えない牧草地の端っこ。
ご飯を食べ、日記を書き、ブログの文章を書いていたとき、人の発する叫び声が牧草地にこだました。
ヒュルルルルル~。 ワオワオワオ~。
やっべぇ。
慌ててヘッドライトとパソコンの電源を落とす。
暗闇ではテントは目立たないけど、中でライトを使ってたらぼんやりと闇の中に浮かび上がる。
みつかったか~?
ゆっくりとテントのファスナーを開け確認してみる。
2~3人の人影が遠くに見える。
その人影はしばらくすると、道路の方に消えていった。
どうする?どうする?
撤収して場所を移すか?でももう辺りは真っ暗。それもリスキーだ。
落ち着いて考えろ。
たぶん相手に僕のテントは見つかっている。
問題は、トイレとかに来た一般市民か、警備に来た警察か、よからぬ連中か・・・
・・・。
とりあえず、貴重品をテントの下にでも隠しておこう。
そこから、パスポートと、トラベラーズチェック(TC)を1000ドル分くらい抜いてテントの中のバックに入れておいた。
こうしておけば最悪襲われても、カードと残りのTCで旅出来るし、TCだったら再発行出来る。1000ドル素直に渡たしこれしかないと言えば命までは取られるまい。
でも、もし強盗目的なら奇声の後直ぐに襲われてるはずだ。そもそも強盗がテントの中に居る人間を襲うのにわざわざ奇声をあげる理由はない。
警察なら、奇声はあげないし、怪しいテントがあったら職質するだろう
ということで、一般人の可能性が高い。
もう行ってしまったし大丈夫だろう
自分を納得させ静かに時を待った。
と、突然静寂が破られテントがライトに照らされた。
しまったぁ~~~~~~~~
道路から離れているけど、騒音で足音には全く気づかなかった。
何かスペイン語で言っているが当然解らない。でもまくし立てる言い方ではない。
えぇーい。こうなりゃなるようになれだ
意を決してテントの外に飛び出した。
すると3っつのライトが僕の顔を照らし、向こうの姿をくらましていた。
このやり方は経験がある。
こいつ等警察だ。
出ると同時に
「すみません。僕は日本人で、自転車で旅してます」とスペイン語で伝えた。
警察もすぐにわかっってくれたようで、僕の顔に当ててるライトをずらしたが、全ての警戒心を解くことなく、その手にはしっかりと拳銃が握られていた。
最悪の事態は間逃れた。だが、警察も厄介だ。
今まで個人的には全然そんなことないが、警察に不当逮捕で賄賂を要求されたとか、殴られたなど、身近なところでそんなことが実際に起きていた。
しかも今回は完全に分が悪い。野宿は当然ダメだし、なんてったってスペイン語がわからない。
なんとか聞き取ろうと努力するが、生半可な返事は己の首を絞めるので、完全に理解出来た事だけに答えていった。
警察は、指で耳を指し、銃を使って撃つ振りをし口で「パンパンパン」と言っていった。
あぁ。完全に脅されてんなぁ。これ。
そらそうだよなぁ。この状況じゃ賄賂取り放題だもんな
次の言葉はきっと金だろうなぁ
と思ったら、後に「牛、牛」と
ん?牛・・・?
あ~。エンティエンド!
なんかこの辺で牛を撃つ奴が居て、その銃声を聞かなかったか?ということらしい。
「いえ。そんな銃声も人も見ていません」
(さっきの奇声は牛を追い込む為この警察が放ったもの)
「そうか。わかった。ありがとな。じゃ」
え?
パスポートチェックは?
賄賂は?
そもそもここで寝てる事咎めなくっていいの?
あっさりと帰っていく警察官をみて、思わずそんなことを言いそうになった。
・・・とっ、とりあえず寝るか
久しぶりの野宿の夜はこうして更けていく・・・。
mexico - Rio Frio 10キロ手前野宿 52キロ
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- [2010/03/25 11:16]
- 中米編(メキシコ) |
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コメント
えー!!!!!!
ヒヤッとしたぜょー!!!!
なんぢゃそりゃぁー!!!!
牛??
よく意味がわからないけど 良かったね笑
なんぢゃそりゃぁー!!!!
牛??
よく意味がわからないけど 良かったね笑
ヒヤヒヤしました(笑)
無事で良かったぁ(^_^)v
この先も気をつけながら楽しんで旅を続けてくださいね♪
この先も気をつけながら楽しんで旅を続けてくださいね♪
Re: O
本当驚いたぜぃ。
野宿でみつかるとヒヤヒヤ。
気をつけなければ。
野宿でみつかるとヒヤヒヤ。
気をつけなければ。
Re: 絹の柳屋三代目さん
すみません。ご心配をおかけしました。
野宿には細心の注意を・・・
とまではいきませんが、注意していたんですが、まさか見つかるとはうかつでした。
ありがとうございます。楽しんで先へ進みます。
野宿には細心の注意を・・・
とまではいきませんが、注意していたんですが、まさか見つかるとはうかつでした。
ありがとうございます。楽しんで先へ進みます。
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